フライス盤

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フライス盤を設置します。 大阪の鉄工所で使ってた物らしいです。 かなり重たいですがなんとか運んできました。 1200kgらしいです。






フォークリフトもぎりぎり上がる感じです。 とりあえず下してパレットに載せます。





急いで置く場所を作ります。 





レベル出して置きます。 





設置したので壁を作ります。 





まずは動かしてみます。 モーターは3相200Vの2KWくらいなのでインバーター3.7KW用で動かします。  試運転で回ることは回りましたが、とんでもない異音がしてます。 ガリガリジャーって感じの音です。 





サウンドスコープで異音の発生源を探ってみたら、どうやらプーリーの下あたりから音が出てます。 主軸ではなかったです。 





ヘッドが傾くタイプです。 横にした方が分解しやすいです。





変速機は単純な高速と低速の2段です。 シフトホークでカウンターギアーと噛みあわせると低速でプーリーのドッククラッチと噛み合せると直結で高速です。





プーリー上のカバーをプーラーで外します。 これにもベアリングは入ってます。 NTN 7210C と刻印されてます。 アンギュラーベアリングです。
このベアリングは普通の7210のベアリングとは接触角度が違うようで、普通は30度なのにたいして7210Cは15度です。 NTNの 7210C JIS等級4 だとかなり高価です。 モノタロウでも 7480円です。 




このカバーにブレーキと始動スイッチが付いてます。 





このフライス盤はVベルトを交換するのにもここまでばらさないといけないようです。 





プーリーを抜きます。 特大プーラーでもぎりぎりです。





プーリー重たいです。 クラウン状のギザギザが高速用直結のドッグクラッチです。 その次のギアが常時カウンターシャフトと噛み合ってます。





カウンターシャフトのベアリングが怪しいです。 回すとゴリゴリしてます。
しかしとてもプーラーが入る隙間はありませんね。 






かなり重たいモーターを下します。   30kg以上はありそうです。






シフトレバーです。 昔の機械は丁寧な造りで感心します。 





ハウジングも外します。 これはアルミ製です。





これで変速機にアクセスできます。 主軸はガタもなくスムーズに回りますが、
カウンターシャフトはゴリゴリしてます。 ギアーの当たりは見た感じ悪くなさそうです。 





カウンターシャフトは2個ベアリングが付いてますが、奥のベアリングがスナップリング付きです。 普通のNTN 6205番のベアリングに溝が切ってあってスナップリングがはまってます。このリングで奥側の位置決めをしてるのでリング無しのベアリングは使えません。旋盤で溝を切ればいいのですが、ベアリング鋼は固いのでうちのミニ旋盤では無理です。 このベアリングが原因なのはほぼ確実なのでカウンターシャフトを外して組んでみます。変速なしの直結のみで動かしてみて音が直ってるかどうか確認してみます。
ミスミで調べてみたらスナップリング付きのベアリングは普通に売ってました。
6205 NRが付くベアリングみたいです。 ケースをザグリ加工せずに通し穴でも位置が決まるようにできてます。 止め輪付きベアリングと言うみたいです。
普通の6205と同じ値段で400円くらいで売ってます。












カバーのベアリングを入れるのにEKスポーツのATの部品がぴったりサイズでした。 





これだけはプレスを使うことはできないのでゆっくり打ち込みました。







試運転したら音は直ってました。 やはりカウンターシャフトのベアリングだったようです。 電流は無負荷で3Aくらい流れてます。回転数はインバーターで調節するので変速機は要らないかもです。  





このフライス盤の主軸はNT40  5/8-11UNC なのですが、中古のツールはBT40の方が豊富にあります。値段も安い場合が多いです。M16ネジのドローバーを作りBT40が使えるようにしました。 試しに中古の1個700円のBT40用ツールを5個買ってみました。 アルブレヒト(ALBRECHT)のドリルチャックは2個有ります。1個はスムーズですが、もう一個は動きが渋いです。 切子でも噛んでる感じです。テーパーはJT6なので渋い方のチャックは外してまたほかのJT6用ツールに使います。





JTジャコブステーパーやMTモールステーパーは外すのに気合いが要ります。
フォークリフトの後ろに万力を固定します。 





BT40のプルスタッドを5個とも外します。 






要らなくなったスパナを削ってクサビを作って穴から叩き込みます。
でも一筋縄ではいきません。 かなり固着しているようです。





プルスタッドを外せは穴からシャフトで叩けます。これでもなかなか外れませんでした。 最終的にはバーナーで温めて外しました。 





リーマーがはまってた穴はモールステーパーMT2なので、一度外しておけば又他のMT2のツールが使えます。





動きが渋いアルブレヒト(ALBRECHT)のドリルチャックは JT6です。 これも要らないスパナ17の先を削ってクサビにします。 2個作って両側からたたきます。外れない場合はクサビの角度を緩く削っていきます。 チャックウェッジ の専門工具は売っていますが、結構高いです。





外してからチャックを回してみると不思議なことに軽く回るようになっています。叩いたショックで直ったのか少し温めたからなのか分かりませんが直ってるのは良かったです。






主軸に6インチのスクロールチャックを付けてみました。 このチャックはNT40用ですが引きネジサイズはM16です。 BT40仕様の引きネジが使えます。
アルミくらいならチャックに咥えてバイスにバイトを付ければ削れそうです。






DROを取り付けました。 X軸 Y軸は簡単に取り付けることができましたが、Z軸は少し時間がかかりました。




本体の側面とテーブルの側面が平行で無いので角度を合わせが必要でした。
リニアスケールを本体側に付けてるので開口部が手前を向いてしまい切り子が入る可能性有りです。






直接切り子が入らないように板を取り付けて対策しました。






Aliexpressでスケール3本とLCDモニターでトータル2万円でした。




3件のコメント

  1. こんにちは旋盤関係のブログ読ませて頂きました。
    数日前にcj0168旋盤550W-220V-50Hz購入したのですが(素人です)購入後Hzが違うことに気がつくも時すでに遅し‥‥とりあえずHz違くても動く(らしい)知恵袋より
    案の定到着初日に動かなくなりました。修理したいのですが、モーターを60hzに変えれば良いのか?基盤も60Hz用にしないといけないのか?そもそも何を変えれば良いのかわかりません
    回転数のバックライトはスイッチオンで光るのですが数秒後消灯します。スピードコントロール捻っても動きません。
    アフターパーツ売ってるサイトのモーターや基盤にHz選択肢も無いため滞ってしまいました。
    これからどの様な処置をしたら良いのかご教授頂けたら幸いです。

    1. こんにちは。 220V仕様のCJ0618はよく知りません。 すいません。 モーターはたぶん直流だと思いますのでヘルツは関係ないと思います。
      モーターに電圧かかってるか調べてみたり、モーター単体に直流かけて動くか見てみるとモータの不具合か制御関係の不具合か切り分けできそうですね。
      スイッチやボリュームも調べてみた方がいいです。 ボリュームのOFF接点が壊れてるとスイッチ入らなくなったりします。 スピードコントロールを左に一杯回して0回転にしたときにボリュームのスイッチ接点がONになってますか? この接点が壊れてると安全装置が働いて始動しないようになってます。

      1. 的確にアドバイスありがとう。
        自分でテスター調べながら見てみたら、やはりおっしゃる様スイッチ側がダメな様でした。
        コンデンサーからの電圧が来て無いようなので直るかわからないですが交換してみたいと思います。
        基盤も型番で調べたら出て来たので発注したいと思います。
        いきなりの質問でしたがアドバイス頂きありがとうございます。

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